――ある日、衛宮家に居候するセイバーがこう言った。

 

 シロウ、金融工学の勉強をしましょう!

 な、何だ。いきなり? 金融工学?

 リンに聞いたのです。金融工学を知っていると、カブのことも良くわかると!

 か、株?! なんだか、セイバーらしからぬ発言だな?

 とにかく勉強しましょう! カブは大切です!

 お、おいっ、セイバー・・・俺はそんな株なんて・・・

 いいえ、衛宮君。そうも言ってられないのよ。貴方にはちゃんと金融工学を勉強して貰う必要があるのよ。

 遠坂? なんだよ、お前、そんなこと・・・

 じゃあ聞くけど、貴方、今この家がどんな財政事情なのかわかっているのかしら?

 う・・・・・。

 どうやら、わかってくれているようね。この家には、腹ペコのがいる上に、あなたはまで居候を増やしたでしょう? お陰でこの家はエンゲル係数が滅茶苦茶急上昇しているのよ。

 た、たしかに・・・

 かと言って上記の四名がマトモに働く連中とは思えないし・・・だからこの家の財政危機を乗り越えるためには、あなたの稼ぎとお金の上手な運用方法にかかっているわけ。

 そ、そうか・・・

 ああ、シロウ。私は今から楽しみです。カブは漬物に味噌汁と、色々使える食材です。たくさんあれば、それだけ楽しみも増えます。

 ・・・・・約一名、勘違いしている人もいるけど。

 ・・・そうだな。

 

 

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